2012年04月27日

テレメンタリー2012 夫の手は捕まれていた -秋田市弁護士殺害事件 遺族の戦い-

2012年3月21日
遺影を前に線香を上げる女性。
この日57歳になるはずだった津谷裕貴(つやひろたか)さんに手を合わせる妻の良子さんだ。
津谷さんはなぜ命を落としたのか
良子さんたち遺族は犯人とだけではなく、警察とも向きあわなければならなかった。

弁護士だった津谷さん。
悪質商法など消費者が被害にあう問題に30年に渡り取り組んできた。
良子さんとはダンス教室で知り合い、1982年に結婚。
4人の子供を授かった。
29回目の結婚を祝った1週間後、2010年11月4日
津谷さんは自宅に押し入った男に刺され殺害された。
津谷さんを殺害した罪に問われている男、
菅原勝男被告。

今でも事件を起こす前の菅原被告の鮮明な映像が残されている。
2010年に離婚した際に財産の配分をめぐり、元妻の代理人であった津谷さんを恨んでいたと供述。
凶器の枝切りばさみ他、拳銃なども持ち込んでいた。

弁護士が殺害される。
この事件が投げかけたのはこれだけではなかった。
警察官が最悪の結果を招いてしまった疑いがあるのだ。
現場に駆けつけた秋田県警察機動隊の2人ははじめ、菅原被告ではなく、
津谷さんを取り押さえていた。

現場には良子さんも居合わせていた。
言い争う声を聞き、別室から110番をした良子さん。
部屋から出て、菅原被告と対面すると応接室に引きこまれそうになった。
手を振り切り、勝手口の戸を開こうとしたところ背後から拳銃を突き付けられた。
良子さんはとっさに犯人の腕に掴みかかる。
津谷さんも加わり、3人で揉み合いになったところで勝手口から警察官が現れた。
良子さんだけが引き離され、2人は廊下へ連れだされた。
良子さんが追いかけるとそこには左手に拳銃を持った津谷さんを取り押さえる2人の警察官がいた。
向かいの応接室からは刃物が見えていた。
良子さんは最後まで見ていなかったが、津谷さんは取り押さえられ、身動きが取れないまま刺されたのではないかと考えている。

県議会でも県警幹部を呼び、原因の究明が行われた。
そこでは当初、拳銃を持っていた津谷さんを犯人と勘違いして取り押さえたことを認めたものの
津谷さんが自分ではないことを言うと2人の警察官はすぐ手を離したと主張した。
その後、犯人と被害者は2人で寝室へ向かった。
拳銃を持っている人物が被疑者であるという認識は間違っていないので誤認ではないとも主張した。

良子さんの主張は少し違っている。
警察官が来た時は津谷さんと良子さん2人で犯人の腕を押さえていて、
警察官が来た時にはまだ拳銃は犯人の手の中にあったという。

良子さんは津谷さんの弁護士仲間と事件の真相を求め立ち上がった。
メディアを招いて現場を公開し、当時の再現を行った。
仮の役者を立て、良子さんの主張を完璧に再現した。
津谷さんの「俺は被害者だ犯人はあっちだ!」
良子さんも「あっちだ!」と

秋田県議会教育公安委員会では県警は力不足は謝罪したものの、良子さん側の矛盾点を追求。
そして、犯人と取り違えたことは認めなかった。
現場で菅原被告を取り押さえなかったのは止むを得ない。
現場でただちに凶器を叩き落とすのは非常に危険を伴う。
まず体捌きをして間合いを図るのが当然なので、刃物をかわすのは止むを得ないと主張した。

「明るい警察を実現する全国ネットワーク」を主催する
清水勉弁護士は言う。
警察幹部のメンツを保つ気持ちが1番に前にでてきてしまうので現場がどうであれ、都合の悪いことは公にしない。
元警察官や市民オンブズマンなど警察をめぐる問題の解決に取り組む清水弁護士。
現役の警察官相談に応じた経験から秋田県型の対応に問題があると指摘する。
弁護士である津谷さんは現場で「自分は弁護士だ」と主張していたのだから、
取り押さえる必要はなく、ただちに犯人の確保につとめるべきだったと。

事件を踏まえ、秋田県型は装備や訓練を見直し、通報を受理する体制なども強化した。
しかし、矛盾は残されている。
秋田弁護士会シンポジウムで清水弁護士は語る。
体捌きと避けるやかわすは全く質が違う。
県警本部長は同じものとして扱い、議会もそのまま聞き流してしまっている。
体捌きがなんであるかをわかっていないのだ。

元兵庫県警察官の飛松五男さんを招き、
体捌きを実演してもらった。
体捌きとは避けるわざではなく、攻撃なのだ。
飛松さんは言う
「警察がちゃんとしていたら罪は起きていない、まして津谷さんは亡くなっていなかった。」

朝、子供たちのお弁当を作ったあと新聞を開く。
どうしても殺人事件に目が行ってしまう。
現場に居合わせた良子さんに対する犯罪は立件されていない。
「津谷弁護士の会」の吉岡弁護士は言う。
一番に現場に居合わせたその良子さんの存在が全く無視されているのはありえない。

良子さんと弁護士仲間は菅原被告を殺人未遂罪で刑事告訴した。
しかし秋田地方検察庁は被告から供述が得られないことや客観的な証拠が不十分なため、不起訴とした。
菅原被告は津谷さん宅に押し入った際、「旦那とアンタを殺しに来た!」
と言われ、拳銃を突き付けられたのにもかかわらずだ。

遺族は事件から1年以上経った今も自宅の殺害現場にかかっているビニールシートを外していない。
良子さんは事件後も自宅で生活している。
真実がわからないうちはここから出られないのだ。

事件から1年
秋田地方裁判所
菅原被告の裁判が行われた。
被害者参加制度を使い良子さんは息子たちを連れて法廷へ向かった。

被害者参加制度:事件の被害者や遺族が裁判に参加、直接意見を述べたりできる制度

法廷に姿を表した被告は良子さんとも警察とも違う持論を展開した。
自分が倒れ、警察官に抑えられているところへ津谷さんが覆いかぶさり、刺さったと主張。
遺族への謝罪や反省の言葉はなかった。

良子さんは被告をにらみつけていたが、被告のほうが更に強く睨んできたため恐ろしくなったという。

裁判では現場に駆けつけた2人の警察官も証言台に立った。
2人の証言はこれまでの秋田県警の主張とかわりなく、
良子さんの証言を食い違ったままだった。
津谷さんがどのように刺されたのかも明らかにされなかった。
審議は6日間行われた。
証言台に立ち、最も重い刑を望んだ。
検察官は無期懲役を求刑したが、判決では懲役30年となった。
自宅へ帰り、遺影に向かって手を合わせつつ涙ぐむ良子さん。
力が及ばなかった・・・

その後、検察側、弁護側共に判決を不服として控訴した。

判決では警察官らは被害者を犯人と取り違えて取り押さえたと認定している。
しかし秋田県警はその後の取材に対し、「これまでの見解と相違ない」と態度を改めようとはしなかった。

裁判のあと、良子さんは次の戦いに向け、自宅にある証拠を調べ直した。
良子さんは家族の思い出と事件の記憶が残るこの家で今も暮らしている。




何の落ち度もない家族が1人の男によって地獄に突き落とされる。
酷い事件です。
しかも結果的には警察も殺人に加担してしまっている。
自分達のプライドを守るためだけに嘘の主張を繰り返す。
このような事件を見ていると警察が信用できなくなります。

この事件はネットで調べると書き込みが多数見つかるのでかなり有名なんですね。
その中で見つけたのですが、
「秋田県警は連続児童殺人事件(畠山鈴香受刑者の事件)で、初動捜査を誤り、
米山豪憲くんが殺されてしまったという過失を犯した。」

あれから反省してまともな組織になっているかと思いきや、
何も変わらなかったんですね。
秋田県警による次の被害者がでないよう祈るばかりです。


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posted by ドキュメントまにあん at 12:59| Comment(1) | TrackBack(0) | テレメンタリー2012 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
法律ヤクザが市民に報復されただけの事件
子供を4人も産ませるなんて精神異常だけでなく性欲異常もあったのかもしれませんね
被害者を無期懲役にしてしまうと今まで以上に法律ヤクザを保護してしまうのでは?
Posted by at 2017年08月16日 14:02
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